1/2

[楽譜] [PDFダウンロード] シューベルト:アダージョD178第2稿(佐藤卓史による補筆完成版)

Schubert-Sato_Adagio_D178_2teFassung.pdf

¥330 税込

ダウンロード販売の商品
購入後にDL出来ます (1698041バイト)

シューベルトをライフワークとする佐藤卓史による、未完作品の補筆版楽譜。

[内容]
フランツ・シューベルト:
アダージョ ト長調 D178 第2稿(未完・佐藤卓史による補筆完成版)
Franz Schubert:
Adagio in G major D178, 2nd version (completed by Takashi Sato)
総譜 3ページ・解説付き
[難易度] ★★☆☆☆

はじめに(佐藤卓史)
 フランツ・シューベルトは、おそらく音楽史上最も「未完」作品の多い大作曲家である。一つの作品を完結させる前に次の作品に取りかかり、前の曲のことはしばしば忘れてしまった、と伝えられており、過去作を整理する習慣もなかったので、他の作曲家であれば自身の手で破棄されたかもしれない大量の未完作品が残されることとなった。また死後、次兄フェルディナントが自筆譜を大切に保管しておいたために、断片を含む多くの草稿が散逸を免れたという事情もある。
 未完のピアノ・ソナタについては、パウル・バドゥラ=スコダをはじめとする補筆完成版が多数発表されているが、ソナタ以外の未完のピアノ曲はほとんど顧みられることがない。しかしその中にも素晴らしい楽想が溢れており、演奏されずにおくのは非常に惜しいことである。そのような思いから、未完作の補筆を試みることにした。
 天才シューベルトの作品に筆を足すことはあまりにも困難な仕事であったが、シューベルトの主題に基づく自由な創作とでも捉えていただければ幸いである。この楽譜が、シューベルトの知られざる未完作品に光が当たるきっかけとなることを願う。

楽曲と補筆に関する解説(佐藤卓史)
アダージョ ト長調 D178 (第2稿)
・原資料 自筆譜(ウィーン市立図書館所蔵)
・佐藤卓史補筆版初演 2015年9月19日、大阪大学会館
・佐藤卓史補筆改訂版初演 2015年10月29日、東京文化会館小ホール
 D178のアダージョには2つの異なる稿が存在し、第1稿は完成しているが、第2稿は第60小節で中断されている。第1稿には1815年4月8日という作曲の日付があり、続けざまに書かれた第2稿も同時期の作曲と考えられる。
 2つの稿は、冒頭の主題こそ同じだが、2小節目の後半から既に全く違う展開となり、もし第2稿が完成していれば別のドイチュ番号を与えられただろうと思われるほど、別個の作品である。しかしながら、第2稿が中断されるまでの楽曲構造は、第1稿とぴたりと合致している。第1稿は三部形式、A部分はそれぞれに繰り返しがついた9小節+15小節、B部分は33小節、A'(Aの再現)は9+16小節(コーダを含む)となっているが、第2稿はAがやはり繰り返し付きの9+15小節、Bは34小節と、第1稿とほとんど同じ小節数であり、A'の2小節目で中断していることになる。
 第1稿と、残された最後の2小節から類推して、第2稿においてもA'はAと同規模の変奏を伴う再現部+コーダとなることは明白であり、このアイディアを基に補筆を行った。

[仕様] PDFファイル
※スマートフォン・タブレットでのダウンロードはエラーを生じる可能性があります。PCでのダウンロードを推奨します。
※許諾のない複製・再頒布を禁じます。

  • お支払い方法について

¥330 税込

最近チェックした商品
    同じカテゴリの商品
      その他の商品